2017年3月29日水曜日

けものフレンズ考察 考察の答え合わせ

はじめに


 楽しかったけものフレンズも最終回を迎えてしまいました。
 今回は、僕が今までにしてきた考察が合っていたか間違っていたかをチェックし、正解率が高ければドヤ顔をしたいと思います。
 考察の中には、僕が考えたものと他の方の考えに賛同・反論しているものとがありますが、特に区別はしません。


正誤表


 カッコ内は正しい答えです。

サンドスターの役割と目的 - 第5話「こはん」
◯フレンズもセルリアンもサンドスターによって生まれた
△セルリアンは鉱石から生まれた(無機物から)
xジャパリまんはサンドスター由来(原料は野菜)
xサンドスターを作ったのは人間(サンドスターは謎、フィルタリング装置は未知の文明が作った)

かばんちゃんは人間か、それともフレンズか - 第5話「こはん」
◯かばんは人間のフレンズ

ジャパリパークはいつ閉鎖されたか - 第6話「へいげん」
xジャパリパークの閉鎖は数年前
xフレンズから人間の記憶が消えている

アライさんはなぜかばんちゃんを追うのか - 第6話「へいげん」
xお宝は鞄の中身(フィルタリング装置)

アライさんと帽子とお宝、1話以前の時系列 - 第7話「じゃぱりとしょかん」
xアライさんが帽子を失ったのはセルリアンに襲われたから(飛んできたサンドスターに驚いて崖から落ちた)

帽子から生まれたかばんと、サンドスターから生まれた島 - 第9話「ゆきやまちほー」
△かばんは帽子から生まれた(帽子にくっついていた髪の毛から)
△お宝はサンドスター発生装置(フィルタリング装置)
?サンドスターが海底噴火を起こした
x人間が島から避難したのは遺物のフレンズ化が原因(巨大セルリアンの出現)

かばんちゃんはライフルを持っていたのか - 第9話「ゆきやまちほー」
◯ライフルではない

黒い巨大セルリアンの正体 - 第11話「せるりあん」
x離れ島はジャパリパーク・サファリ(ゴコクエリア)
?ラッキービーストはフレンズ化している
?黒いセルリアンはパークガイドロボットがセルリアン化したもの


総括


 全然当たってなくて明後日の方向に全力疾走していることが分かりました。
 以上です。

2017年3月23日木曜日

けものフレンズ考察 黒い巨大セルリアンの正体

はじめに


 けものフレンズも残すところ後一話となってしまいました。
 今回は黒い巨大セルリアンを分析し、ラッキービースト共々その正体に迫ります。
 執筆時点での最新話は第11話「せるりあん」です。


サンドスターローとは


 火山から吹き出す黒いサンドスターがサンドスターローです。
 ローはrawと考えて間違いないでしょう。「生の」「未加工の」という意味です。(ρ=密度説もあります)
 ミライさんたちはサンドスターが二種類あるのかもしれないと考えていましたが、調査の結果、黒いサンドスターがフィルタリングされたものが虹色のサンドスターと判明したわけです。
 
 サンドスターロー(黒いサンドスター)
  • 無機物をセルリアン化させる
  • セルリアンに力を与え、再生させる

 サンドスター(虹色のサンドスター)
  • 動物やその遺物をフレンズ化させる

 フィルターによって無機物と反応する成分が取り除かれ、動物だけがフレンズ化される虹色のサンドスターが残ります。
 フレンズたちは噴火とセルリアンの増加に因果関係を見出していないため、虹色のサンドスターで無機物のセルリアン化は起こらないようです。サンドスターローが地中から滲み出す際に濾過されて三色に分かれ、水脈に混ざって流出し、色付きのセルリアンを生み出していたと考えられます。
 火口のフィルタリングシステムが構築されたのは、明らかにジャパリパーク造営より前です。
 一体何者が設置したのでしょうか……。


巨大セルリアンはどうなったのか


 ミライさんたちが戦った巨大セルリアンとかばんたちの前に現れたセルリアンは、どちらもサンドスターローによって生まれていますが、同一個体ではありません。以前の巨大セルリアンは、どこへ消えたのでしょうか。
 描写から推測できる範囲で、過去の出来事をピックアップします。


人間は島を爆撃したが、セルリアンを破壊することはできなかった。爆撃機はセルリアンの反撃を受け、墜落した

 無人機か有人機かは不明です。人類がどの程度の技術力を有していたのかは、この後考察します。


フレンズは爆撃の前に避難した

 アプリ版には、島の外へ出るとフレンズ化が解けるという設定があります。アニメ版で描写されたことはありませんが、アニメ版はアプリ版の設定を踏襲しているためそうなる可能性が高いです。
 従って、フレンズが島の外へ避難することはできません。動物の状態で避難させたという考えは、島に動物が残っていて再びフレンズ化している事実と矛盾します。フレンズはフレンズのまま避難したはずです。
 また、巨大セルリアンを直接見たことのあるフレンズが一人もいないことから、一時的に全てのフレンズが島からいなくなったのは確実です。今島にいるサーバルたちは、巨大セルリアン事件以後にフレンズ化したのです。
 では、フレンズたちはどこへ避難したのでしょうか?
 巨大セルリアンには海を嫌う習性があります。海を隔てた土地で、しかもフレンズ化が解除されない場所……その候補が実は存在します。
 以下は公式サイトのジャパリパークの説明の一部です。

一般公開用の動物遊園地「ジャパリパーク」と、研究・飼育を行う動物管理区域「ジャパリパーク・サファリ」二つのエリアで構成されています。

 アニメにジャパリパーク・サファリは登場していません。(今いるのがサファリだと主張することもできますが、研究・飼育用の区域に地下迷宮や温泉旅館は造らないはずです)
 こうは考えられないでしょうか。海底噴火で生まれた島は大小二つあり、片方がジャパリパーク、もう片方がジャパリパーク・サファリの敷地として使われたと。
 11話でかばんが発見した陸地がジャパリパーク・サファリで、そこでもフレンズ化が解除されないのだとしたら、避難先としてこれほど適した場所はありません。


巨大セルリアンは自壊した

 ミライさんがフィルターを張り直したため、サンドスターローの供給が止まり、巨大セルリアンは餓死したと考えられます。
 しかし、人間たちはサンドスターの危険性を身をもって認識し、二度と島に戻ることはありませんでした。


黒いセルリアンはなぜ太陽を目指すのか


 黒いセルリアンの形状は「ビッグドッグ」に似ています。従軍ロボットとして開発され、その気持ち悪い動きで話題になりました。起伏の多い土地で、人間に随伴させるためのロボットです。この目的、何かに似ていると思いませんか?
 そう、パークガイドロボットです。

 一旦話が逸れますが、ジャパリパークに残された痕跡から人類の技術水準が判断できます。
 電気自動車、ソーラーパネル、ロープウェイ、建物、地熱発電、船舶、ステルス爆撃機……いずれも20世紀後半~21世紀初頭相当のものです。
 その中にあって、ラッキービーストだけが異質です。二足歩行で悪路をぴょこぴょこと歩き回り、曖昧な質問にも的確に答え、会話を成立させています。
 何だかおかしくないですか? 僕らの生きている2017年の技術力では、それこそビッグドッグくらいの案内ロボットが妥当に思えます。

 そこで、こう仮定してみます。本当のパークガイドロボットは、ビッグドッグだったのではないでしょうか?
 パークの管理者は、虹色のサンドスターを使えば機械をフレンズ化させられることに気づき、パークガイドロボットをフレンズ化したのです。

 フレンズ化したパークガイドロボット → ラッキービースト
 セルリアン化したパークガイドロボット → 黒いセルリアン

 この説で説明できること
  • ラッキービーストはフレンズ化によって高度な会話能力を得た
  • パークガイドロボットの動力もソーラーパネルだった。よって、黒いセルリアンは光を求めさまよう。塩水で故障するため海を嫌う。ラッキービーストはフレンズ化で知性を獲得しているため、本能的な行動はしない
  • ラッキービーストがフレンズ化もセルリアン化もしないのは、既にフレンズ化しているから
  • ラッキービーストの呼び名がボスなのは、パークガイドロボットがラスボスであることの伏線
  • 過去と現在の巨大セルリアンが同じ習性を持っている理由になる。爆撃機が投入されたのはフィルター補修より後なので、過去のセルリアンは兵器がセルリアン化したものではない

 問題点
  • 無機物がフレンズ化とセルリアン化の両方が可能であるとは明言されていない
    • 反論:アプリ版ではタチコマがフレンズ化しています。
  • フレンズ化すると人間の姿になるが、ラッキービーストは人型ではない
    • 反論:これもアプリ版ですが、フレンズ化した着ぐるみは動物寄りの姿をしています。会話能力はありませんが、テレパシーで話します。
  • ラッキービーストがフレンズ化しているとすれば、セルリアンの捕食対象になってしまう
    • 反論:捕食→再フレンズ化でラッキービーストの数は保たれます。
  • 黒いセルリアンにも石があるため、他のセルリアンと同様に鉱物がベースのように思える
    • せっかく立てた仮説ですが、もう自信がなくなってきました。


おわりに


 それにしても、11話の展開が悲劇的すぎます。小さい子供が見たら泣くと思います。僕も泣きました。
 高らかに笑い笑い合える結末を迎えてほしいと願うばかりです。


参考資料


けものフレンズプロジェクト|公式サイト
http://kemono-friends.jp/

2017年3月11日土曜日

けものフレンズ考察 かばんちゃんはライフルを持っていたのか

はじめに


 かばんちゃんライフル所持説はかなり衝撃的なものでした。さらに、9話に登場した「ハンター」という言葉が不安を煽ります。
 彼女が本当にライフルを持っていたのかを確かめるため、我々取材班は急遽サバンナ地方へと飛び、第1話の再確認を行いました。


問題のシーン


 まずは、かばんちゃんが投げ捨てたとされるライフルらしきものについて。


 これは……木の枝ですね。

 問題は次のシーンです。

 何も持っていません。ですが、鞄の左側に注目してください。何かが突き出しています。


 最もよく見えるシーンです。

 確かに何かがあります。
 左右ともに先端は尖っています。右側が銃床と考えると、底面が広がっていないのがライフルの形状としては不自然です。


 ラストシーンです。
 再び鞄よりも後ろ側に描画されています。

 銃床のように見えるものは、かばんちゃんの右手です。
 これ以後、謎の物体は一切登場しません。投げ捨てる描写もありません。


結論


 何なのかはよく分かりません。しかし、ライフルではないことは確かです。
 木の枝か草が引っかかっていた説を僕は推します。

けものフレンズ考察 帽子から生まれたかばんと、サンドスターから生まれた島

はじめに


 第9話「ゆきやまちほー」で、サンドスターやパークガイド、その他諸々についてかなり具体的な描写がなされました。
 よって、この記事の半分は考察、もう半分は確定できそうな情報のリストアップとなります。とは言え、公式設定ではありません。
 今回はかばんちゃんが帽子から生まれた説を掘り下げ、サンドスターと島の来歴からその妥当性を検証します。


概念から生まれたフレンズ


 ボス「彼女らは動物やその遺物と……」(第2話)
 ボスが敢えてこの説明をした(しかも途中で遮られた)のは、圧倒的な伏線でした。


 コウテイ「サンドスターが動物に当たるとフレンズが生まれる」
 プリンセス「あるいは動物だったもの、とかね」

 つまり、ヒトの遺物=パークガイドの帽子から「ヒトのフレンズ」が誕生した可能性があります。
 けものフレンズ草創期に既に唱えられ、懐疑的な反応をもって迎えられたこの推論は、話数を経るごとに確からしさを増してゆきました。
  • かばんとミライさんの声が同じ(違う声に聞こえますが、同じらしいです。確かに、別人なら????と隠したりはしないかもしれません)
  • セルリアン説を持ち出すことなく、かばんがサバンナ地方に現れた理由を説明できる
  • アライさんが帽子を失ったのは、ボスが喋った後に帽子にサンドスターが当たってかばんが生まれ、そのまま逃げたから
  • かばんの帽子だけがボロボロなのは、帽子以外の部分がフレンズ化で生成されたため
  • 動物からフレンズ化した者は動物だった頃の記憶を持っているが、遺物からフレンズ化した場合はそれがないかもしれない

 反論も当然あります。
  • 帽子のような、身に着けていただけのものでもフレンズ化するのか
    • 帽子にくっついていた髪の毛からフレンズ化したと考えれば支障はありません。ただし、ちょっとグロいです。
  • 遺物からフレンズ化した場合は目のハイライトが消える、という仮説を放棄しないといけない
    • トキは動物の頃の記憶を持っていて、かつ目のハイライトが消えています。よって、この前提はそもそも成立しないようにも思えます。
  • ヒトの遺物は帽子以外にもあるはずだが、なぜ今まではフレンズ化しなかったのか
    • この謎は記事の後半に解決します。

 髪の毛説は一旦置いておいて、「動物の遺伝子を含まない物質からのフレンズ化は不可能なのでは」という率直な疑問がこの説を受け入れがたいものとしています。9話を見るまでは、僕もその立場でした。
 ですが、プリンセスが最後に付け加えた「とかね」が、動物だったもの以外の遺物=帽子の存在を仄めかしているのだとすれば、まるでミッシングリンクの間隙を埋めるかのように三つの伏線がつながるのです。
 動物も遺物も存在しないはずのツチノコのフレンズ化は、(実はツチノコが本当にいるのでなければ)人間が「ツチノコという生き物が存在するのではないか」と考えて観測を行った結果、概念からフレンズが生まれたのだと解釈できます。
 即ち、フレンズ化の本質とはサンドスターによる情報の具現化・具象化であり、セルリアンは捕食によって情報を奪います。そう考えると、「ミライさんが長年愛用していたために人間の情報が蓄積していた」という理由で帽子がフレンズ化することは十分にあり得ます。

 帽子のフレンズ化は、ミライさんの死を必ずしも意味しません。遺物には遺失物、落とし物といった意味もあります。プリンセスは死骸のことを言っているようですが……。


山!


 山は神聖な場所とされているようです。
 フレンズたちにとっての「神」とは何でしょうか?
 しかし、僕ら人間でさえ神について正確に分かっているわけではないのでこの考察は諦めます。

 山を神聖な場所としたのは、やはり人間であるように思います。
 フレンズたち、もしくはパークの客が山に入らないように、そう定めたのではないでしょうか。
  • 噴火や崖崩れの恐れがあるため
  • 近づくとフレンズ化してしまうため
  • セルリアンが多いため
  • 四神がいるため(アプリ版でUMAとして登場した青龍・朱雀・白虎・玄武のことと思われる)
  • 神秘の物質・サンドスターの現れ出る場所であるから

 山岳信仰は人類の打ち立てた思想の一つです。ジャパリパークの島は海底噴火によって生まれました。火山こそが世界の始点であり、それに崇敬の念を抱くのは当然のことなのかもしれません。

 さて、埋設されている大事なものは、山にあることが明らかになりました。
 アライさんがすぐにお宝を掘りに行けなかったのは、山に入るのに博士の許可がいるためでした。

 何が埋設されているのかについて、考えてもいい頃だと思います。
 恐らくは、サンドスター発生装置、あるいはサンドスターの原石でしょう。
 ミライさんが埋設物について残したメッセージは、謎と思われていたサンドスターの起源を見つけた、という意味になります。火山があってそこからサンドスターが湧出したのではなく、サンドスターが地殻変動を引き起こして火山を形成したのです。
 この考えに従ってジャパリパークの歴史を書き起こしてみると、以下のようになります。

 宇宙からサンドスターが飛来、海に落ちる(サンドスターを積んだ宇宙船、またはサンドスターの隕石)

 ↓

 サンドスターの活動で海底火山が作られ、噴火で島が生まれる

 ↓

 長い年月を経て火山活動が収まり、休火山となる(今回出てきた湯の花のように、火口にサンドスターが堆積し、溶岩がせき止められたのかもしれない)

 ↓

 ジャパリパークが造営される

 ↓

 火山が再び噴火し、サンドスターが降り注ぐ。フレンズとセルリアンが誕生

 ↓

 人間はパークの運営を続けながら火山を調査

 ↓

 火山の直下にある、サンドスターを生み出しているものの正体が判明

 ↓

 サンドスターの活動が勢いを増し、激しい噴火が相次ぐ。人間は船でパークから退避
 ミライさんは島に残った?

 フレンズが生まれた当初はまだ火山の活動がそれほど激しくなかったため、人間や遺物にまで影響を及ぼすほどのサンドスターは降り注いでおらず、動物が徐々にフレンズ化する程度に留まっていたのではないでしょうか。
 そして、人間たちは研究の一環として、採取し濃縮したサンドスターを使って意図的に絶滅動物の遺物をフレンズ化していたと考えられます。
 しかしその後、自然環境下でも遺物のフレンズ化が起こるようになったため、人間は自分たちの遺物を回収して島から脱出したのです。(ラッキービーストは機械でフレンズ化の心配はないため、フレンズの保護と将来のパーク復旧を鑑みて置いていった)
 従って、フレンズ化する可能性のある遺物は帽子くらいしかなく、しかもその帽子も何らかのアクシデントでサバンナ地方に放り出されたものと推測されます。これが、ヒトのフレンズが今までは現れなかった理由です。

 僕の考察は毎回盛大に外れているので、対抗説も挙げておきます。
  • 博士は四神の位置を知りたがっているので、四神は動かない=封印されている。つまり埋設されているのは四神
  • ミライさんが「埋まっている」ではなく「埋設」と表現したのは、それが人工物だったから。埋設はジャパリパーク造営と同時期に行われ、その存在は秘密にされていた
  • 山の地下にはセルリアンの本拠地がある。大事なものはセルリアンの発生を抑える手段
  • 実はジャパリまんがお宝


参考資料

けものフレンズプロジェクト|公式サイト
http://kemono-friends.jp/



補足(2017/03/23 追記)


 避難の原因は巨大セルリアンの出現でした。
 埋設されているのは四神で、お宝はサンドスターのフィルタリング装置でした。