2017年3月23日木曜日

けものフレンズ考察 黒い巨大セルリアンの正体

はじめに


 けものフレンズも残すところ後一話となってしまいました。
 今回は黒い巨大セルリアンを分析し、ラッキービースト共々その正体に迫ります。
 執筆時点での最新話は第11話「せるりあん」です。


サンドスターローとは


 火山から吹き出す黒いサンドスターがサンドスターローです。
 ローはrawと考えて間違いないでしょう。「生の」「未加工の」という意味です。(ρ=密度説もあります)
 ミライさんたちはサンドスターが二種類あるのかもしれないと考えていましたが、調査の結果、黒いサンドスターがフィルタリングされたものが虹色のサンドスターと判明したわけです。
 
 サンドスターロー(黒いサンドスター)
  • 無機物をセルリアン化させる
  • セルリアンに力を与え、再生させる

 サンドスター(虹色のサンドスター)
  • 動物やその遺物をフレンズ化させる

 フィルターによって無機物と反応する成分が取り除かれ、動物だけがフレンズ化される虹色のサンドスターが残ります。
 フレンズたちは噴火とセルリアンの増加に因果関係を見出していないため、虹色のサンドスターで無機物のセルリアン化は起こらないようです。サンドスターローが地中から滲み出す際に濾過されて三色に分かれ、水脈に混ざって流出し、色付きのセルリアンを生み出していたと考えられます。
 火口のフィルタリングシステムが構築されたのは、明らかにジャパリパーク造営より前です。
 一体何者が設置したのでしょうか……。


巨大セルリアンはどうなったのか


 ミライさんたちが戦った巨大セルリアンとかばんたちの前に現れたセルリアンは、どちらもサンドスターローによって生まれていますが、同一個体ではありません。以前の巨大セルリアンは、どこへ消えたのでしょうか。
 描写から推測できる範囲で、過去の出来事をピックアップします。


人間は島を爆撃したが、セルリアンを破壊することはできなかった。爆撃機はセルリアンの反撃を受け、墜落した

 無人機か有人機かは不明です。人類がどの程度の技術力を有していたのかは、この後考察します。


フレンズは爆撃の前に避難した

 アプリ版には、島の外へ出るとフレンズ化が解けるという設定があります。アニメ版で描写されたことはありませんが、アニメ版はアプリ版の設定を踏襲しているためそうなる可能性が高いです。
 従って、フレンズが島の外へ避難することはできません。動物の状態で避難させたという考えは、島に動物が残っていて再びフレンズ化している事実と矛盾します。フレンズはフレンズのまま避難したはずです。
 また、巨大セルリアンを直接見たことのあるフレンズが一人もいないことから、一時的に全てのフレンズが島からいなくなったのは確実です。今島にいるサーバルたちは、巨大セルリアン事件以後にフレンズ化したのです。
 では、フレンズたちはどこへ避難したのでしょうか?
 巨大セルリアンには海を嫌う習性があります。海を隔てた土地で、しかもフレンズ化が解除されない場所……その候補が実は存在します。
 以下は公式サイトのジャパリパークの説明の一部です。

一般公開用の動物遊園地「ジャパリパーク」と、研究・飼育を行う動物管理区域「ジャパリパーク・サファリ」二つのエリアで構成されています。

 アニメにジャパリパーク・サファリは登場していません。(今いるのがサファリだと主張することもできますが、研究・飼育用の区域に地下迷宮や温泉旅館は造らないはずです)
 こうは考えられないでしょうか。海底噴火で生まれた島は大小二つあり、片方がジャパリパーク、もう片方がジャパリパーク・サファリの敷地として使われたと。
 11話でかばんが発見した陸地がジャパリパーク・サファリで、そこでもフレンズ化が解除されないのだとしたら、避難先としてこれほど適した場所はありません。


巨大セルリアンは自壊した

 ミライさんがフィルターを張り直したため、サンドスターローの供給が止まり、巨大セルリアンは餓死したと考えられます。
 しかし、人間たちはサンドスターの危険性を身をもって認識し、二度と島に戻ることはありませんでした。


黒いセルリアンはなぜ太陽を目指すのか


 黒いセルリアンの形状は「ビッグドッグ」に似ています。従軍ロボットとして開発され、その気持ち悪い動きで話題になりました。起伏の多い土地で、人間に随伴させるためのロボットです。この目的、何かに似ていると思いませんか?
 そう、パークガイドロボットです。

 一旦話が逸れますが、ジャパリパークに残された痕跡から人類の技術水準が判断できます。
 電気自動車、ソーラーパネル、ロープウェイ、建物、地熱発電、船舶、ステルス爆撃機……いずれも20世紀後半~21世紀初頭相当のものです。
 その中にあって、ラッキービーストだけが異質です。二足歩行で悪路をぴょこぴょこと歩き回り、曖昧な質問にも的確に答え、会話を成立させています。
 何だかおかしくないですか? 僕らの生きている2017年の技術力では、それこそビッグドッグくらいの案内ロボットが妥当に思えます。

 そこで、こう仮定してみます。本当のパークガイドロボットは、ビッグドッグだったのではないでしょうか?
 パークの管理者は、虹色のサンドスターを使えば機械をフレンズ化させられることに気づき、パークガイドロボットをフレンズ化したのです。

 フレンズ化したパークガイドロボット → ラッキービースト
 セルリアン化したパークガイドロボット → 黒いセルリアン

 この説で説明できること
  • ラッキービーストはフレンズ化によって高度な会話能力を得た
  • パークガイドロボットの動力もソーラーパネルだった。よって、黒いセルリアンは光を求めさまよう。塩水で故障するため海を嫌う。ラッキービーストはフレンズ化で知性を獲得しているため、本能的な行動はしない
  • ラッキービーストがフレンズ化もセルリアン化もしないのは、既にフレンズ化しているから
  • ラッキービーストの呼び名がボスなのは、パークガイドロボットがラスボスであることの伏線
  • 過去と現在の巨大セルリアンが同じ習性を持っている理由になる。爆撃機が投入されたのはフィルター補修より後なので、過去のセルリアンは兵器がセルリアン化したものではない

 問題点
  • 無機物がフレンズ化とセルリアン化の両方が可能であるとは明言されていない
    • 反論:アプリ版ではタチコマがフレンズ化しています。
  • フレンズ化すると人間の姿になるが、ラッキービーストは人型ではない
    • 反論:これもアプリ版ですが、フレンズ化した着ぐるみは動物寄りの姿をしています。会話能力はありませんが、テレパシーで話します。
  • ラッキービーストがフレンズ化しているとすれば、セルリアンの捕食対象になってしまう
    • 反論:捕食→再フレンズ化でラッキービーストの数は保たれます。
  • 黒いセルリアンにも石があるため、他のセルリアンと同様に鉱物がベースのように思える
    • せっかく立てた仮説ですが、もう自信がなくなってきました。


おわりに


 それにしても、11話の展開が悲劇的すぎます。小さい子供が見たら泣くと思います。僕も泣きました。
 高らかに笑い笑い合える結末を迎えてほしいと願うばかりです。


参考資料


けものフレンズプロジェクト|公式サイト
http://kemono-friends.jp/

0 件のコメント:

コメントを投稿